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編集長のズボラ料理(786) パプリカのメープル白だし

パプリカの皮はむきにくいので、適当に

 乾燥したスパイスを入れた小瓶は、いくつか置いている。
 コショウはよく使う。ハンバーグを作る時には、ナツメグも使う。和風スパイスでは、サンショウや一味もある。
 あまり使わないものもある。クミン、カルダモン、ローズマリー。これはかっこづけで置いているようなもんだ。
 そんな中に、パプリカがある。どう使うか、よく知らない。強い味があるわけではない。では、何使うのか、と思う。どうも使い道は、色づけらしい。
 それなら、原料は野菜のパプリカだろうと推測した。野菜パプリカも彩りに使うからだ。そう思って、インターネットで調べてみると、野菜パプリカとパプリカパウダーは関係がないらしい。
 野菜パプリカは主役にはならないが、色を添えるわき役として、しばしば見かける。兵庫県・淡路島は牛の肥育地で、最近は牛丼をアピールしている。たくさんの店がこの企画に参加しているようだが、僕が食べた南あわじ市、海上ホテルの牛丼にも、パプリカは乗っていた。
 どちらかといえば洋風の作り。薄切りの牛肉を味をつけて炒め、ご飯に上に乗せていた。その周りを炒めたパプリカ、生のミニトマトとレタスなどで埋めていた。色とりどり丼だった。
 パプリカの持ち味は色。それを知らされたものがあった。知り合いから卵が送られてきた。三重県四日市市、きららのさと有限会社の商品「うみたてたまご」だった。案内チラシが入っていて、パプリカを飼料に混ぜているので、黄身の色がいいと書いてあった。
 テレビ番組で、赤いパプリカをマグロに見立てた握りずしをやっていた。しょうゆに思わぬものを混ぜていたので、これをパクることにした。
 赤と黄色のパプリカを用意し、ヘタの分部を切り取り、縦半分に切って中の種を取る。鍋にわかした熱湯に入れてしばらく置き、取り出して皮を薄くむく。縦切りの食べやすい大きさに切る。しょうゆにメープルシロップを混ぜ、パプリカを和える。赤の方は、マグロの切り身に見えないこともない。だから、主役でもいいだろう。
 もらった卵の黄身はオレンジ色で、輝きを感じた。半熟にすると、固まり始めた部分の黄色と、柔らかい部分のオレンジ色のコントラストが良く見えた。謎が残った。飼料に混ぜたのはパプリカパウダーだろうか。野菜パプリカなら、赤色なのか黄色なのか。(梶川伸)2025.02.18

更新日時 2025/02/18


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