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編集長のズボラ料理(454) 白ネギ入り揚げ巾着の蒸し焼き

白ネギは大量に使う

 青ネギの白い部分は気にならないのに、白ネギの青(緑)の部分が気になる。白ネギとは言いながら、青いところが同じほどあるからだ。
 そんなに長くはないだろう、と思うかもしれないが、現実を直視してほしい。先の方が切ってはないだろうか。本来の姿は白青ネギだろう。
 白ネギだから、白を食べる。ぶつ切りにして焼いたり、炒めたり。細く切って白髪ネギにして薬味としてラーメンに盛ることもあり、みじん切りにししてたれに混ぜることもある。なかなか有用な食材だと思う。
 そこで問題なのは青い部分である。捨ててしまうのにはもったいない。白と青との境目がはっきりしているわけではない。そこで、白から青に変わっていくゾーンに目をつける。
 外側は青になっていても、一皮むけば白かもしれないではないか。おそるおそる外の1枚をむいてみる。青い。もう1枚むいてみる。青い。グラデーションになり密かな境界線が存在するのではないかと思ったが、予想は外れ、この作戦は失敗だった。
 仕方がないから、青いところは細い輪切りにする。小鍋に入れ、サラダオイルを加えて、ゆっくりと過熱する。つまり、ネギ油を作って青を使用する。しかし、こんなも作ったことがない。できても成功しているのか失敗なのか、それすらわからない。
 なめてみると苦みを感じるので、きっと加熱しすぎたらしい。こんな姑息な手段で青問題を解決しようとしたのが悪かった。
 青ネギの白問題は、白ネギの青問題ほど深刻ではない。青と一緒に刻んでしまえば、十分使える。もし根がついていれば、白を根ごと切り取り、土に埋めておけばいい。やがて伸びてきて、細いながら青ネギとなり、少量でいいのなら、それを薬味として使える。細すぎると思えば、讃岐の細ネギと思い込めばいい。
 白ネギを斜め切りにして、ボールに入れる。赤みそ、白だし、ショウガの細い千切り、サンショウの実、ユズの皮の千切りを加えて和える。長い薄揚げを半分に切り、切り口から包丁を入れて袋を作り、その中に白ネギの和え物を詰めて、口はつまようじで止め、ネギの巾着袋にする。フライパンで両面を焼き、さらに酒をふって蒸し焼きにする。
 さて、ネギ油。ラーメン屋さんで熱いネギ油をかけることがあるが、自宅では油が飛び散るのでちゅうちょする。瓶に入ったまま、冷蔵庫の置くに眠っている。。(梶川伸)2020.11.14

更新日時 2020/11/14


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