国指定史跡の今西氏屋敷 一般公開
国指定史跡の今西氏屋敷(豊中市浜1)で10月26日、主屋(おもや)の一般公開が行われた。現在も人が住むため、一般公開は年に1日限りで、市内外から多くの歴史ファンが訪れた。
今西氏屋敷は13世紀後半に同地に建てられた南郷春日神社の周囲に、その神官と同地域の目代を務めた今西氏が15世紀前半に居館を構えたのがはじまりで、戦国時代には周囲に堀も巡らせた。現在の主屋は1711年に建てられたもので、阪神大震災で被害を受けた後、江戸期の図面を参照に大規模な復旧工事が行われた。
一般公開に合わせて午前と午後の2回、周辺の関連史跡などを散策するガイドツアーが行われ、約200人が参加した。ガイドを務めた豊中市教育委員会文化財保護チームの陣内高志さんは「台風が近付く中だったが、たくさんの皆さんに豊中の貴重な史跡を見てもらうことができた。ガイドツアーでは鋭い質問もされたので、今後もより詳しく調べていきたい」と話した。
豊中市教育委員会では、11月7日~10日にかけて、大阪府指定文化財の旧新田小学校(豊中市上新田3)の一般公開も行う。石盤やガリ版印刷機の体験などもできる。問い合わせは06-6858-2581。(礒野健一)
更新日時 2013/10/28