豊中市・東光院でナツハギが見ごろ
「萩の寺」として親しまれている豊中市南桜塚1、東光院(村山廣甫住職)で、初夏の訪れを告げるナツハギが見ごろを迎えている。
東光院は、奈良時代の天平7(735)年に僧・行基が現在の大阪市北区中津に、薬師如来像を自作し、薬師堂を建立したのが始まりと伝えられている。行基が死者の霊を慰めるために、当時淀川に群生していたハギを供えたことから、境内にハギが植えられ、「萩の寺」として親しまれるようになった。現在、境内には、ミヤギノハギを中心に、およそ10種3000株のハギが植えられている。
ナツハギはマメ科の多年草、ミヤギノハギの一種。ミヤギノハギの多くは、9月中旬ごろに花をつけるが、6月ごろに花をつけるものもあり、それをナツハギと呼ぶ。山門から本堂へ続く参道に並ぶナツハギ約30株が、1メートル程度に伸びた枝の先に、直径1.5センチほどの赤紫色の花を咲かせ、訪れた人たちを楽しませている。見ごろは6月中旬まで。
ナツハギはこの時期のほか、8月下旬から9月にかけても花を咲かせる。東光院は「素朴な花が集まったハギの群生美は、西洋の『個』の文化とは異なった、日本らしい『和』の民族性を表しているようです。1度花を咲かせたあとに、更に茎を伸ばして成長し花を咲かせる姿は、私たちに希望を与えてくれます。是非ご覧いただきたい」と話している。開門時間は午前9時から午後5時まで。問合せは東光院06-6858-3002。=情報提供・豊中市(梶川伸)
更新日時 2013/05/31